So-net無料ブログ作成
検索選択

親心 [子供]

私の母はものすごい心配性だ。
私が小さい頃から、なにかと心配し、過保護で、私を箱に入れようとした。
が、わたしの性格は箱に入りきらず、箱を蹴破って外に出たがった。
そのため母と何度衝突したことだろう。
「母娘は戦う運命にあるのだ。皆、遅かれ早かれ。」
という言葉は、小児心身医療を専門にしている私の大先輩の小児科の先生から聞いた言葉だ。
その先生も、お母さんと激しく戦ったそうだ。
わたしは納得した。
わたしもかなり戦った。あがいた。家出もした。
激しく憎んだ。

働き始めて、初めて実家を離れて暮らして、ようやく私は自分の生活を得た。
自分で働き、お金を稼ぎ、自分の生活に自分で責任を持てるとはなんとすばらしいことか。
母と物理的距離を置くことで、ようやく母娘の関係は修復した。

そして、今思う。
わたしはものすごく心配性だ。
娘をいつも心配している。事故にあったりしないか、けがをしたりすることはないか。
この子に何かあれば、もう生きていけない、と思う。
そして、同時に、自分が担当していた、小児科の亡くなった子供たちのことを思う。
親御さんたちの気持ち。あのときの自分には想像も及ばなかった、身を切り裂く思いをされていたに違いない。

人にはあがらえないことがある。
病気や不慮の事故はそのたぐいにあたる。
わたしはそれを恐れている。
そう、自分で防ぐことができないことだから。

でも。
娘は当然、そんなわたしの心配なんておかまいなしだ。
どんどん成長していく。
そして、それでいいのだ。

いま、わたしがかつての母の気持ちがわかったからといって母に感謝したりする気にはちっともならない。私はわたしの年齢相応の責任と自由が必要だったのだ。
母はそれを殺そうとしたのだから。

母を思い、わたしは自分の心配性をいさめる。

自分で防げないことを心配しても仕方がないのだから。

子供の発達、自立にあわせて、すこしづつ手を離していくことのなんと難しいことか。

子供は寂しがらない。親からはなれることを。
わたしが寂しいの。
仕事で家を留守にするときも、
子供がスリープオーバーで、お友達の家にお泊まりするときも、
私が寂しいのだ。

この親心は、
自分が感じるものであって、
でも親には感謝として返せない自分がいるからには、
娘は親心なんていらんのだなあと
しみじみ思うのだった。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 2

元小児科医

こんにちは。深いお話ですね。うちの息子も幼稚園に行き私の知らないところでいろんなことをしているみたいです。先日も同じクラスの男の子が叩かれたので、助けに行って相手の顔をパンチしたと担任の先生から伺いました。大事には至りませんでしたが、女のこと違って男の子は実力行使が多くてドキドキさせられます。もちろん、息子が年長さんにやられることもあるんですけどね。息子は、すでに親離れがはじまりました、うれしい反面ちょっとさみしいですが・・・。まあ、話しかけてくれるだけましかしらーと楽観的に考えております
by 元小児科医 (2008-12-06 09:13) 

pyonkichi

こんにちは~。おひさしぶりです~。
もう息子さんは親離れ?!ですか。
正義感が強いのですね。

男の子は中学生くらいになって声変わりとかしちゃうと
なんかほんとに手を離れちゃう感じがしますよね、きっと。

by pyonkichi (2008-12-06 11:02) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。